ファミリーキャンプをするにあたってテントを選ぶ時、一体何を基準に選べばいいかよくわからなかったりしますよね?
まぁ金額の高い方が物としていいんだろうけど、どれぐらいが妥当なの?
大体の方が疑問に思われるところだと思います。そして金額だけではなくテントの持っている特徴やスペックも大事になってきます。
やはりテントってキャンプ道具の中でもとても重要です。普段の生活から考えると、住居って事になりますから。
すっごく困りますよね。テントも同じ事が起こったらとても嫌です。
「高額ないいスペックのテントを買っておけば安心!」と思うかもしれませんが、まずテントに住み続ける訳ではないということ、高額で頑丈なテントは設営が少し複雑で時間が掛かってしまう場合があること、サイズも大型になって扱いづらい場合もあります。オーバースペックにならないようバランスを取って決めなければなりません。
テントを購入したはいいもののスペック不足で困ったり、また逆にオーバースペックで後悔しないように、テントの特徴・製品スペックをよく確認して納得されてから購入した方が良いと思います。
さて、では実際にテントのどこをみて決めればいいのでしょうか。
この記事ではファミリーキャンプで使うテントの選び方をお教えします。
ご参考になれば嬉しいです。
テントの種類を選ぼう
テントは種類によってそれぞれ特徴があります。
ファミリーキャンプにはどの種類がいいのでしょうか?それぞれの特徴を確認して最適なテントを選んでみましょう。
ドームテント
出典:Coleman
一般的なドームテントは、テントポールをインナーテントのスリーブに通して立ち上げ、その上からフライシートをかぶせてテントを設営します。
テントで過ごすのは就寝の時だけでよくて、リビング部分は開放的にしたい、設営は簡単な方がいいという人向けのテントです。
- 設営が簡単で時間がかからない
- 1人でも設営が出来る
- 価格が安い
- 寝室となるインナーテントと靴や少量の荷物が置ける程度の前室スペースしかないこと
ドームテントを使用している方は、日差しや雨を防ぐために別途タープを張ってリビングスペースを作っている方が多いです。
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ツールームテント
出典:Coleman
一般的なツールームテントは、テントポールをフライシートのスリーブに通して立ち上げた後で、インナーテントをフライシートにセットして設営します。(吊り下げ式インナーテントと呼ばれます)
広い居住スペースが欲しい人、タープを省略したい人向けのテントです。
- 1つのテントでリビングスペースと寝室スペースが確保できる
- 多くの荷物をテント内に収納できる(雨に濡れずに済んだり盗難を防止できる)
- 設営に時間が掛かる(フライシートが大きくテントポールの本数も多い)
- 1人での設営は可能だが、大変なので2人での設営が好ましい
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我が家はコスパ抜群!テントファクトリーのツールームテントを選びました。レビュー記事もありますので気になる方はチェックしてみてください↓
ワンタッチテント
出典:QUICK CAMP
ワンタッチテントは、テントポールが既にテントにセットしてある状態で、テントとポールを一緒に展開して立ち上げれば設営が出来るテントです。
テント設営を簡略化したい人向けのテントです。
- テントの設営時間が掛からない(2~3分程でテントが立ち上がります)
- テントポールがセットされた状態のままなので収納サイズが大きく、重い
- シングルウォールであったり、D(デニール)の数字が低い生地を使用している場合が多く、日差しや雨に対して少し不安を感じる※フライシートとインナーテントがある場合をダブルウォール、フライシートとインナーテントが一緒で1枚生地である場合をシングルウォールと呼びます。
公園などでよくみかけるポップアップテントとキャンプで使用できるワンタッチテントは製品スペックに差がありますので、間違えないようにしましょう。
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ワンポールテント
出典:CAPTAIN STAG
ワンポールテントは、最初にインナーテントの角をペグダウンし、インナーテント内からセンターポールを頂点に向かって真っ直ぐ立てたあと、フライシートをかぶせて設営するテントです。ティピーテントと言われたりもします。※ペグダウンとは、テントを支えたり固定したりする杭(ペグ)を地面に打ち込むこと
テントサイトを可愛くおしゃれにしたい人向けテントです。
- おしゃれで可愛い
- 飾り付けが映える
- 設営が簡単で1人でも設営できる
- 先にペグダウンしてからテントを立ち上げるので簡単にテントを移動することができない
- ワンポールで支えているため風の影響を受けやすい
- ペグダウンする量が多い(固い地面の場合苦労します)
- テントの真ん中にポールが立っていること、とんがり頭の形状から上に行くほど居住空間が狭く感じる
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ロッジ型テント
出典:ogawa
ロッジ型テントは、テントポールをつなぎ合わせて先にテントフレームを組立てます。その上からフライシートをかぶせた後、インナーテントを吊り下げて設営するテントです。
テントにこだわりたい、見た目が可愛く小さなお家みたいにしたい人向けのテントです。
- 小さなお家みたいで可愛い
- 設営が簡単
- 居住空間が広い
- 重い
- お高い
- ポリコットン素材を使用していることが多く、カビないように保管状態など気を使う
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シェルター
出典:snow peak
ここでいうシェルターはフライシートをペグダウンし2本のメインポールで立ち上げ、サブポールなどを使いながらフライシートの形を自在に変えられるタープの大型版といったものです。就寝用のテントを中にいれるスタイルのことをカンガルースタイルと言ったりします。
大きな居住スペースを確保したい、開放感を味わいたい、状況により形を変えて楽しみたい人向けのテントです。
- 開放感が味わえる
- 形を自在に変えられる
- 存在感が大きく目立つ
- 大型なので張るスペースが広く必要。オートサイトでは張れない場合もアリ。
- 大型でポールで立ち上げるタイプなので風の影響を受けやすい。
- ペグダウンと張り網の数が多い
- 形を自在に変えられる分どうしようか迷うかも...
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キャンプ初心者にはドームテントかツールームテントがおすすめです
テントを建てる事になれていない方には、建てやすいドームテントか1つのテントで居住性を確保できるツールームテントをおすすめしておきます。
究極にテント設営時間を短縮したい方は、ワンタッチテントを。
「おしゃれなサイトにしたい」「こだわりを持ってキャンプしたい」方には、ワンポールテントやロッジ型テント、シェルターでのカンガルースタイルもご検討ください。
テントの製品スペックをチェックしよう
下記の表に製品スペックの重要項目をまとめました。テントで快適に過ごせるかどうかが製品スペックでわかります。テントを選ぶ時には必ずチェックしましょう。
サイズ | 本体(幅×奥行×高さ) |
インナーテント(幅×奥行×高さ) | |
生地の素材 | フライシート |
インナーシート | |
テントポールの素材 | アルミorグラスファイバー |
耐水圧 | フライシート |
インナーテントのフロア部分 | |
総重量 | |
スカートの有無 | |
ランタンフックの有無 | |
付属品の内容(標準装備) | ペグ/張り網/グランドシート/キャノピーポール等 |
専用ルーフトップがあるか | 別売りでもいいから |
通気性 | スクリーンメッシュはあるか、ベンチレーターはあるか |
サイズ
本体
テント本体のサイズを表しています。
インナーテント部分を差し引いた部分がリビングスペースになります。
居住スペースに快適さを求めるなら高さも重要なポイントです。
インナーテント
寝室部分のサイズを表しています。
何人で寝ることが出来るのか判断することができます。使用人数からどのくらいのスペースが必要が計算してみてください。
大人1人の就寝スペースにはおよそ【幅600×奥行2000mm】必要です。インナーテントのサイズが【幅2400×奥行2000mm】あると大人が4人就寝出来ることになります。荷物スペースなどの余裕が欲しい場合はインナーテントが使用人数よりも大きいテントを選ぶとよいでしょう。
生地の素材
日差しや雨風を受ける生地の素材はとても重要です。
テントに使用される主な素材は、ナイロン/ポリエステル/ポリコットン/コットンがあります。
ナイロン/ポリエステルは軽く雨に強いが燃えやすい、コットンは重く雨に弱いが燃えにくい性質があります。ポリエステルとコットンを混紡し、いいトコどりをしたのがポリコットンです。
主にD(デニール)という単位で表示してありますが、テントに使用されるものは(68D,75D,150D,210D)が一般的といわれています。数字が大きい方が生地に使用されている糸が太い=生地に厚みがある=日差しを遮ってくれたり耐水圧が高くなったりします。
テントポールの素材
素材によって重量や頑丈さが変わってきます。
グラスファイバー製よりアルミ合金製の方が軽く頑丈ですが、グラスファイバーでも問題なく使用できます。
耐水圧
生地に水が染み込もうとする力を数値化したものです。
テントでは主に(1000mm~10000mm)の数字が表記されています。
数字が高いほど水が染み込みにくい事になりますが、高ければいいというわけではなく、数字が高いと別の問題が生じるようです。通気性が悪くなり、結露が発生しやすいとか。
一般的には(1500mm~3000mm)あれば十分だと思います。
総重量
すべてのパーツを合わせた重量です。
収納袋に全て入れた状態で運びますので、重さは気になる所です。腰痛にならないように注意ですね。
スカートの有無
スカートは虫の侵入を防いだり、雨や風を防いでくれるものです。
寒い時期にキャンプをしたい場合はスカートがあるテントを選びましょう。
ランタンフックの有無
テントの天井にランタンをかけるフックがあると、テント内全体を照らす事ができるので便利です。
付属品(標準装備)の内容
グランドシート/インナーマット/ペグ/張り網/ルーフトップ/キャノピーポールなど標準装備でどれだけ付属品があるか確認しましょう。
不足分は別途購入して揃える必要があります。
専用ルーフトップはあるか
ルーフトップがあると遮光性・防水性がUPします。テント内が更に快適に過ごせるようになるので専用ルーフトップは別売りあっても欲しいところです。
通気性
出典:Coleman
スクリーンメッシュは風の通りを良くしながら虫の侵入を防ぐことが出来ます。
ベンチレーターといわれる通気口があると空気の循環が良くなり、結露でテント内が濡れることを防止出来るため、通気性は良い方がいいでしょう。
テントを建てるのに必要な物がどれだけ標準装備されているか確認しよう
「テントを建てる」と一言で言っても実際は必要なパーツや道具があります。
購入したテントのセット内容に全て標準装備されていればいいのですが、無ければ別途購入して揃える必要が出てきます。
【標準装備されているセット内容の充実】【専用オプション(別売だとしても)の充実】がテントを選ぶ判断材料の1つになります。
フライシート(テント本体)
テント購入にフライシートは必ず入っています。テント本体と言っていいでしょう。
インナーテント(寝室部分)
インナーテントとは寝室のスペースの事です。
インナーテントは標準装備でセット内容に含まれる場合が多いですが、高額なテントではインナーテントが別売りの場合もあります。
また、フライシートにインナーテントが2つ取り付けれるテントも存在しており、1つ標準装備でオプションで2つ目を購入できるといった物もあります。大家族や友人と寝室を別々で使用したい人向けですね。
テントポール
テントポールはテントを立ち上げるのに必要な骨組みの事です。
テントポールも標準装備に必ず含まれています。破損した場合に別途購入できるか確認しておくと良いと思います。
ペグ
ペグはテントを地面に固定するための杭の事です。
ペグも標準装備に含まれている場合が多いです。ただ、プラスチック製やスチール製のペグでは刺さらないキャンプ場の地面が存在します。キャンプ場で刺さらなくて困る事のないように、強度の強い鋳造ペグや鍛造ペグを用意しておいた方がいいでしょう。
ハンマー
ハンマーはペグを地面に打ちつけるために必要です。
標準装備されているハンマー(プラスチック製やスチール製)ではペグを強く打つことができません。重さのあるハンマーを別途用意しましょう。
張り網
張り網はテントが風に飛ばされないよう固定するために、地面に打ちつけたペグに引っ掛ける紐のことです。
テントには標準装備されている場合がほとんどです。無ければ別途用意しましょう。
グランドシート
グランドシートは、インナーテントの下に敷くシートの事です。
インナーテントを地面の小石などから傷つけないために敷きます。ちょっと厚めのブルーシートで代用している人も多いです。
グランドシートは、インナーテントのフロア面積より少し小さいものを使用します。インナーテントのフロア面積より大きいシートを使ってしまうと雨水がグランドシートをつたって、インナーテントとグランドシートの間に溜まり、インナーテント内が浸水してしまう可能性があるからです。
インナーマット
インナーテント内に敷くマットです。
地面の凸凹や地面から伝わる底冷えを抑えてくれます。銀マットなどで代用している人もいます。
ルーフトップ
ルーフトップは日差しや雨を防ぐテントの屋根部分に取り付けるシートの事です。
テント専用の物が必要ですが、別売りであることが多いです。標準装備で入っていると嬉しいですね。別売りでも無い場合はタープでテントを覆うように張ることで日差しや雨を防いでいる人もいます。
まとめ
【テントの種類】【製品スペック】【標準装備の充実さ】がテントを選ぶにあたって重要なポイントです。
そして、最終的には予算です。
ファミリーキャンプで使用するテントはこだわりが無ければ10万円前後のテントで製品スペックは十分です。5万円前後のテントでもオプション品を追加購入したりタープを一緒に使用するなど工夫をすれば問題なく快適に使用することが可能になります。
ぜひ、いろんなテントを検討してみてください。
気に入ったテントに出会えるといいですね。
では、また。